ナトリウム、またはNa(エヌエー)とは、生命維持には欠かせない電解質のバランスを調べる検査項目です。脱水時には低い値を、多汗時には高い値になりやすい検査項目です。
ナトリウムは体液中に含まれる電解質で生命維持に重要な役割を果たしています。ナトリウムは体内の水分やpH(酸性度)を調整しています。体液中の電解質は生命を維持するために一定のバランスで濃度を保っています。このバランスが崩れるとさまざまな病気や体に障害が現れます。
ナトリウムの検査項目内容
区分 | 項目 | 略号 | 基準値 | 単位 |
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腎臓 | ナトリウム | Na | 135~145 | mEq/l |
※基準値は、検査機関などによって異なります。あくまで健康状態を維持すうための目安と考えておきましょう。
ナトリウムの判定目安
区分 | 判定 | 判定目安 |
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上昇 | 146以上 | 要再検査 |
基準値 | – | 異常なし |
低下 | 134以下 | 要再検査 |
ナトリウムの異常による可能性のある病気
検査結果 | 可能性のある病気 |
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ナトリウムが高値 | 脱水、尿崩症、クッシング症候群 |
ナトリウムが低値 | 腎不全、甲状腺機能低下症、肝硬変 |
異常が見られれば、ナトリウム以外の電解質の検査や腎機能検査、動脈血液ガス分析などを行って診断、判定します。ナトリウムとクロールの2つの電解質は、並行して数値が変動するため、通常は2項目同時に検査されます。高齢になるほどナトリウムの数値は気持ち上昇傾向にあります。